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学校だより

芽吹きの季節

初夏のさわやかな風に包まれ、校舎のまわりの緑も一層鮮やかになってきました。ふと紫陽花の木に目をやると、小さな蕾が顔をのぞかせていました。来月にはきっと、梅雨空の下で美しく咲き誇ってくれることでしょう。そんな蕾を見つけたような気持ちになる出来事が、つい先日ありました。

校内で、「C」のマークの付いた腕章をつけたU君の姿を見かけたのです。どこか不安げな表情をしていたので声をかけてみると、なんと昨日からサッカー部の新キャプテンに就任したとのこと。「自分より技術のある人はたくさんいるので自信はないんですけど……でも、やってみようと思って立候補しました」と、少し照れくさそうに語ってくれました。

さらに話を聞いてみると、今年の春に参加したアメリカ研修が、彼の決意に大きく影響していることがわかりました。「アメリカで“失敗”についていろいろ教えてもらいました。やってみなければ何が失敗かも分からないし、失敗を重ねながらでも前に進もうと思えるようになったんです」と、力強く話してくれたのが印象的でした。

新しい一歩を踏み出したU君の姿に、挑戦することの大切さを改めて教えてもらった気がします。彼のような蕾が、やがて大きく花開く日が楽しみです。