クラブ等活動報告

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地球科学研究部(同好会) 江波山気象館訪問

文化の日(11/3)に、広島市中区江波にある江波山気象館を訪問しました。

会のメンバーで、気象が好きなOさん(登山部所属)の提案です。

Oさんの執筆した気象に関する同人誌「ドキドキ気象学」は去年と今年の文化祭サークルで配布し、大好評でした

江波山気象館は、広島電鉄江波線の江波駅から歩いて15分ほどの小高い丘の上に建っています。

入館料は、なんと100円です。(ちなみに、この日は文化の日ということで無料でした)

気象館本館は、昭和9年に建築されたコンクリートの近代建築物です。当時の設備がそのまま残されていて、レトロで素敵な雰囲気が漂っています。


館内の様子をいくつか紹介します。

①気象現象体験装置

・雷体験装置

300 キロボルトの落雷実験を見ることができます。そういえば、少し前に大雨で休校になった際、学校の裏山に落雷したことがありました。実際の雷の電圧は数億ボルト程度です。

・様々な風速の風を体験する装置

風速5 m/s、15 m/s、20 m/sを体験しました。20 m/sの風をまともにうけるとうまく息ができません。強風の恐ろしさを実感しました。似た装置が、2024年の3月に行った北九州の「スペースLABO」にもありましたね。

・台風体験装置

台風とは、熱帯低気圧のうち風速が17.2 m/s以上であるものを指します。低気圧なので、反時計周りに風が吹き込みます。この装置は、水滴で人工的につくった雲によって風の様子が可視化されていて反時計回りに風が吹き込んでいる様子が観察できます。

②全国と広島の年間雨量に関する展示
棒グラフにして表したボードが展示してありました。1923年には、2540.9mm/年の雨が降ったそうです(左端のグラフ)。以前訪ねた豪雨伝承館(安佐南区)で学んだ平成26年8月豪雨のときの雨量も展示されていました。

被爆関連展示

原爆投下当時、気象台のあった江波山は爆心地から約3.7㎞離れた場所に位置しており、爆風の直撃を受けました。そんな中、気象台の職員の皆様は観測を続けました。ここでは、原子爆弾爆発の様子を観察した当番日誌や、当日の天気図、太陽が覆い隠されたことによって日照計の記録が途切れている様子などを見ることができました。展示室内には、爆風によって曲がった窓枠や壁に刺さったガラス片などが残されています。

④気象・地学に関する資料室

気象関連の書籍と、気象だけでない地学の書籍が豊富にありました。これらの資料の閲覧が100円/日で叶うのはとても素晴らしいことです。一般的な図書館には無い資料が多く、欲しい書籍がたくさん見つかりました。

⑤屋上

小高い丘の上の建物の屋上なので、とても眺めが良かったです。市内全体を見渡すことができました。

屋上にある観測棟には、風速を観測する「風車型風向風速計」や、日照時間を観測する「日照計」が設置されています。

古びた観測棟から臨む夕暮れの街はとても美しかったです。

学院も見えました!

文化の日にふさわしく、気象に関する知識を深めることができた一日でした。