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講話

1学期始業式

 おはようございます。
 まず、56期生のみなさん、高校入学おめでとう。とはいっても、学校生活そのものは今までとあまり変わらず、担任の先生の顔ぶれもほとんど同じで、君たちにとっては、広島学院での生活の後半が始まるという程度にしか感じないかもしれません。しかし、実際には中学生から高校生になるというのは、社会的には大きな変化です。3週間前の中学の卒業式でも話したので同じことは繰り返しませんが、高校生になったという重み、そして広島学院高校の生徒としての責任を、しっかりと自覚してください。

 さて、今日から2014年度が始まります。昨日、新中1、59期生の入学式も無事に終わりました。今日初めて全校生が揃うので、あらためてみんなで中1を歓迎したいと思います。

 中1の生徒は、起立して先輩たちの方に体を向けてください。先輩たちは、広島学院のメンバーに仲間入りした59期生に、歓迎の気持ちを込めて拍手を送ってください。 (中1は礼、着席)
 59期生187名が加わり、この1年が全校生にとって飛躍の年になればと願っています。

 学校というところは、もっと知りたい、もっとやってみたい、そんな意欲を持った生徒の活気があふれる所でありたいものです。そういう意欲を持った者同士が切磋琢磨することで、互いの才能をより豊かなものに伸ばすことができます。ここにいるみんなは、間違いなく色々な方面にわたって優れた才能、能力を持っています。だけど持っているだけではだめで、それを伸ばす努力をしなければなりません。自分はこうしたい、こうなりたいとう思いを持って、色々なことに一生懸命に取り組むことで、それは伸びていくものです。

 私は、才能というものは、一人ひとりに与えられたものだと思っていますが、伸ばす努力をしないと、せっかく与えられた才能もいずれ何でもないものになってしまいます。みんなは、自分に与えられた才能を無かったものにしようとはしていませんか。自分の方から、こうしたい、こうなりたいという思いを持たず、なるようになればいい、それで充分だというような気持にはなっていませんか。よく振り返ってもらいたい。もしそうなら、大変もったいないし、それでは面白くないでしょう。
 色々なことから刺激を受け、色々なことを感じて、自分はこうしたい、こうなりたいというものを持ってほしい。与えられた才能を伸ばし、自分をより良いものへ変えていきたい、みんながそんな気持ちで新年度を始めることができればいいなと思います。
 

 ところで、変わるといえば、これから別館周辺が大きく姿を変えていきます。すでに別館の周りが封鎖され、解体工事が進んでいます。この別館には、2007年度までイエズス会の司祭や修道士の方々が住んでおられました。ロサド先生は、40年間別館に住んで、毎朝校舎の鍵を開けて回り、日中はロサド工房で働き、夕方にはまた鍵を閉めて回られました。このロサド先生のように広島学院を支えてこられた多くのイエズス会士が生活をされた別館と聖堂は、広島学院の精神的な支えだったと私は思います。その別館が6月中には完全に解体され、その後、裏山の斜面を削る土木工事が始まり、9月には講堂の建築工事が、さらに冬には聖堂の建築工事も始まる予定です。そして、順調にいけば来年の夏にはすべて完成することになっています。
 残念ながら、高3の生徒は完成を見ずに卒業していくことになりますが、古い別館と聖堂に代わる新しい講堂と聖堂が、新しい広島学院の精神的な支えとして立派に完成するのを楽しみにしたいと思います。工事は、みんなの安全を十分に配慮して行われますが、みんなも工事が順調に進められるよう気配りをし、特に工事に携わる方々にきちんとした態度で接してください。

 
 それでは、この後、今年度最初の校歌斉唱があります。大きな声でしっかり歌い、みんなで良いスタートを切りましょう。