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講話

1学期始業式

62期生の皆さん、高校入学おめでとう。3週間前にもここで話したように、君たちは義務教育課程を修了し、これからは自分の意志で、より高度な学びを続けることになります。君たちにとっては、高校生になったといっても、広島学院での生活の後半が始まるという程度にしか感じられないかもしれません。だけど学校の中でも外でも、高校生としてその責任は大きくなります。自分自身の将来の進路についても、現実的なこととして真剣に考え始めなければなりません。広島学院高校の生徒になった重みをしっかりと自覚しながら、高校生活を始めてもらいたいと思います。

 そして他のみんなも、今日から新しい学年が始まります。3月初めから続いていた休校の措置は解除することになったものの、新型コロナウイルスの感染は、1か月前よりも拡大しています。授業再開するに当たっては、感染拡大防止のための措置にしっかりと取り組み、みんなで感染予防に努めなければならない。そのことについて、この後のHRで各担任の先生に伝えてもらいますが、私の方から、始業時間の変更と学校行事の一部変更について話しておきます。

 まず始業時間について。すでにHP等で知らせたものを変更して、明日から4月17日まで、高校は9時30分教室朝礼、中学は10時20分教室朝礼とします。授業は40分5時間授業で、授業終了は高校が14時10分、中学は15時。部活はなし。自習で残るのも原則なしとします。状況によっては、4月17日までに更に変更をすることがあるし、17日以降もこの措置を継続することもあります。
 学校行事については、4月10日(聖金曜日)はイエス・キリストの受難の日で午前中授業でしたが、家庭学習日にします。4月18日(土)も土曜授業の日ですが家庭学習日にします。この日に予定されていた保護者のための教育講演会と翠江会総会は中止にします。4月24日(金)の遠足は中止で、授業をします。4月に予定されていたフィリピンのナガ校生の学院訪問も中止になります。また6月20日(土)のオープンスクールも中止になります。
 今回の短縮授業の措置により、授業数が足りなくなるかもしれません。また、今後の状況によっては再び休校になることもあるかもしれません。必要であれば、夏休みに足りなくなった授業を補うことになります。

 話は変わって、昨日は中学の入学式があり、新中1、65期生187名が学院生の仲間に加わりました。その入学式では、マタイによる福音書にある「皆に仕える者になりなさい」という箇所が朗読されました。
 広島学院が創立以来生徒に言っている「人に仕えるよきリーダーになりなさい」というのは、この聖書の言葉によるものです。「私のために働くように」と要求するような、人に仕えられるリーダーではなく、人のために働く、人に仕えるリーダーです。
 それを実現するために、「学院生は、自己の研鑽と修養に励むように」と、本日配布される「生活のしおり」に書かれています。「研鑽」とは、技術や能力を鍛えて磨きをかけること。学問などを深く究めること。「修養」とは、心を磨き、優れた人格形成に努めることです。
 今、感染拡大防止のため色々な制約がある中で、それでもみんなは「自己の研鑽と修養」に努めなければならない。学習を疎かにせず、研鑽に努めなければならないが、同時に、特に今の状況では、我慢するべきことは我慢する、配慮するべきことは配慮する、これがいつも以上に厳しく求められています。修養に努めなければならないということです。
 2020年度を始めるにあたって、「自己の研鑽と修養」というみんなに課せられた務めを、あらためて強調しておきたいと思います。