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講話

6月29日 朝礼

おはようございます。
 ここにこうやって全校生が集まるのは、4月7日の始業式以来になります。6月1日に学校が再開されて4週間が経ち、少しずつ本来の学校生活に戻ってきています。
 広島ではずっと新たな感染者は出ていないし、感染して入院している人も、今はいないそうです。それを聞くと、もう大丈夫ではないかと思いたくなるかもしれません。だけど、東京では昨日新たに60人の感染が確認され、全国では113人が確認されたとのことです。県をまたぐ移動の制限も緩和されていて、広島もこれからどうなるか分かりません。第2波、第3波を防ぐためには、人同士の距離をとること、そしてマスクの着用と手洗いが有効だそうです。そのうち人同士の距離をとるのは学校では難しいことですが、マスクの着用と手洗いはしっかりとやってください。

 そのマスクについて少し話をすると、半年前は、多くの人の意識は「感染予防のため、マスクは、つけないよりはつけた方がいい」といったものでした。だけどその後、このウイルスは、まだ症状が出ていない感染者でも、人に感染させることが分かってきました。そのため「自分が感染しないためというよりも、人にうつさないために、マスクを着用するように」と言われるようになりました。
 ところが最近になって「熱中症対策」の重要性も強調されるようになりました。高温多湿の中でマスクを着用し続けると熱中症のリスクが高くなり、これはこれで問題です。厚生労働省のHPによると「マスクは飛沫の拡散予防に有効であり、基本的な感染対策として、着用をお願いする」とあり、一方で「熱中症のリスクを考え、屋外で人と十分な距離が確保できる場合には、マスクを外すように」ともあります。十分な距離とは、2m以上だそうです。

 さっきも言ったように、学校の生活では、人との距離を十分にとることが難しい場面が多い。だから現状では、学校で活動をするためには、どうしてもマスクの着用が前提になります。授業中はもちろん休憩時間でも、校舎内では原則マスクを着用してください。校舎外でもマスク着用が望ましい。ただし、これも厚生労働省のHPにもあったことですが、熱中症対策として、こまめな水分補給を心掛け、適宜、人と十分な距離が取れる場所に移動し、マスクを一時的に外して休憩することも必要です。
 感染対策と熱中症対策とどちらがより重要かという問題ではなく、どちらの対策も同じように必要です。たとえ不快であっても我慢してつけておかなければならない場面と、外してもよい場面があります。そこを、自分で正しく判断してください。
 それと、登下校中のバスや電車の中は、たとえ不快であっても我慢してつけておかなければならない場所です。学院生が、車中でマスクをせずに友達と喋っているというお叱りの電話やメールを何件か頂いています。公共交通機関の中では、きちんとマスクを着用してください。
 とにかく、コロナ禍の中にあって、自分も感染しているかもしれないという可能性を考え、飛沫を飛ばして人に感染させないためにマスクを着用するのであり、これが感染拡大を防ぐ最良の方法であるということを、よく理解しておいてください。

 最後に話は変わって、先日、下校中のある生徒の行動に対して、感謝の電話をいただきました。おそらく最寄りの駅から自転車で自宅に帰る途中だったのだと思いますが、お年寄りが横断歩道を渡ろうとされていたときに、その生徒が自転車から降りて、一緒に歩いて渡ってくれたそうです。その生徒にとっては近所の顔見知りのお婆さんだったようですが、大変喜ばれて、わざわざ学校に電話をしてくださいました。この生徒のように、ちょっとした気配りをすぐに行動に移せるというのがいいですね。自分もそうありたいし、みんなもそうあってもらいたいと思います。
 以上です。この後は黙って教室に入り、担任の先生の健康チェックを受けてください。