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講話

20250609 全校朝礼

 4月下旬からこの週末にかけて、高校3年生65期の皆さんは、最後の公式戦や定期演奏会があり、それぞれが学院生活の一つの集大成として、ベストを尽くしたことと思います。私も可能な範囲で応援に足を運びました 。
 もちろん、勝敗や成果という結果はつきものですから、「やり切った!」という人もいれば、少しもやもやを抱えたまま引退を迎えた人もいることでしょう。けれども、どの競技・どの演奏にも共通していたのは、一つのことをやり切った清々しさ、仲間とともに走り抜けた美しさだと思います。その姿に、応援するはずの私の方が逆に励まされ、日常の一歩を踏み出す力をもらった気がしています。本当にありがとう。お疲れさまでした。 
 これから受験モードへの切り替えも大変だと思いますが、この時期まで一つの目標に仲間と取り組んだ経験は、これからの人生でも代えがたい財産になるでしょう。受験は団体戦です。学院生活も残り10か月。その経験を胸に、ぜひまた走り抜けてください。 

 さて、文化祭まであと2週間を切りました。皆さん、試験明けから準備に忙しい日々を送っていることでしょう。 
 これまで何度かお話ししてきましたが、この2か月、中心学年の高2・高1の皆さんは、行事のたびに自主的にチャレンジを重ねてきてくれました。「どうしたら周りが楽しんでくれるか」を一生懸命考えて動く姿勢に、私は深く感銘を受けています。関わっている先生方も、生徒の皆さんの取り組みに対して、「大人が先回りして準備し、成功体験や失敗体験を奪ってしまう」ことを意識的に控えていた点もとても素晴らしかったと思います。 
 入学式の交通整理、ガクもんでの演出、ナガ高生の歓迎セレモニーでの果敢なクイズ番組方式…。もちろんうまくいったことも、思い通りにいかなかったこともあったはずです。そのたびに私は「ナイスチャレンジ、ありがとう」と声をかけてきましたが、担当生徒は照れくさそうにうつむきながら「ありがとうございます」と返してくれました。悔しさや気恥ずかしさがあったのかもしれません。でも、そういう姿を見るほどに、私はますます今年度の学院が楽しみになります。 

 今週の言葉は「見よ、私は万物を新しくする。」(ヨハネの黙示録21:5)。終末において神が語ったとされる言葉です。 

 今年は校舎新築の関係で文化祭が例年より5か月も前倒しとなりました。準備は昨年度から進めてきたものの、特に幹部学年にとっては「去年と同じやり方が通じない文化祭」となっています。梅雨、熱中症対策…課題が山積のなかで、自分たちの頭で様々なシミュレーションをし、白紙から文化祭を創り上げる。そこに例年以上のやりがいがあるはずです。 
 文化祭は、「日常を一新し、学校を創造し直す」特別な時間です。ぜひ、いつものセーフティーゾーンから一歩踏み出してみてください。「学院の中の蛙」にならず、外の世界に響くようなチャレンジをしていきましょう。皆さん自身が「お祭りの創造者」としてひとり一人が呼ばれています。 
 新しく創造する喜びを存分に味わいながら、今年の文化祭テーマ「Re:Bell(反逆)」の名にふさわしい、活気に満ちた文化祭を皆さんが作ってくれることを期待しています。