先学期には、東レの教材提供に申し込み、東レの中空糸フィルターをお借りして『水の浄化』に関する実験をしましたが、今回は、ジェームズダイソン財団提供の探求教材をお借りして、中1生達の化学実験をしました。(東レの中空糸フィルターの実験の記事はこちら:https://www.hiroshimagakuin.ed.jp/tayori/tayori-69044/)
無料でお借りできるのならということで、気軽に応募させていただいたのですが、まず、大きな空気清浄機が届いて驚きました。



送っていただいたキットの主な中身は、マイコン(今回はARDUINO)とセンサーでした。マイコンやプログラミングというと難しそうですが、中1生徒達も知っている生物の認識と反応の機構『五感⇒感覚神経⇒脳(中枢神経)⇒運動神経⇒筋肉』と同じ流れで、今回の機器では『センサー⇒配線⇒マイコン(生物の脳と同じ役割)⇒配線⇒LEDランプ』という流れで反応します。



生徒達は、作業をしながら基盤の作りの細かさや、組み立てる際の精密さに驚いていました。また、基盤やCPUを作るための精密機械の話にもなり、精密機械を作るための精密機械も必要なのではという話で少し盛り上がりました。粒子センサーは、中にレーザー光が通っており、スパイ映画の宝物を守るシーンの様にレーザーの通路が邪魔されると微粒子が検知される仕組みだそうで、面白いなと思いました。




今回の実験は、機器を観察し、説明書を読んで組立てて作動させ、解体して片付ける流れで行いました。直接的に化学の話というわけにはいきませんでしたが、様々な科学技術を集結させて作られた工業製品を見る中で、その中に使われている化学の技術や物理の技術だけでなく、生物学との関連といったことにも気が付いてもらうこともできたかなと思います。また、良い製品を作ることを通じて社会を良くしていこうという思いや世界で起きている大気汚染に対する意識も、製品や教材資料から感じることができました。また、生徒達にはマイコンをうまく使うことで、ロボットのようなものが作れそうだということも感じてもらうことができ、総合的に良い授業になったと思いました。
今回、無料で教材提供いただき、生徒達にとってとても良い経験になりました。感謝申し上げます。
生徒のみんなは、前回と今回、メーカーさんのご好意で、無料で機材をお借りすることができましたが、みんなが学んだことを未来に生かすことができたら、その価値は増えていきますので、良い経験に感謝しつつ、楽しみながら勉強に励んで、いつか間接的にでよいので社会や他の人たちに還元できる人になっていってください。応援しています。