コンテンツにスキップ

講話

4月26日 朝礼

 おはようございます。
 今朝はまず、奉仕委員長から話があります。
    ・・・・・・・・・

 では話を続けます。
 新型コロナウイルスの感染がまた急拡大の傾向にあり、心配な状況になってきました。従来のものよりも感染力が強く、比較的若い人でも重症化しやすい変異株のウイルスが広がっていて、今までのものとは全く違う感染症と見るべきだとも聞きます。昨日、4つの都府県で3度目の緊急事態宣言が発令され、飲食店や商業施設などは、厳しい営業自粛が求められています。学校も、地域によっては、今日からオンライン授業に切り替わったり、クラブ活動が停止になったりするようです。
 広島県では、PCR検査を広く無料で実施することで、無症状の陽性者を早く見つけ、感染拡大をできるだけ抑える取り組みが進められているようです。ただ、それでも新たな感染者は増えて、ゴールデンウイークの頃には大変なことになっているかもしれないと、ある医療関係の方が仰っていました。そして感染拡大防止の最大のポイントは、口から出る飛沫を防ぐことだと、あらためて強調しておられました。先週の木曜日に生徒指導部長の三谷先生からも話があったように、マスクをきちんと着用すること、またマスクを着けていても大声を出すのは控えることを、しっかりと守ってください。周りへの配慮も忘れないように。

 例年ならば今のこの時期は、フィリピンの姉妹校であるアテネオ・デ・ナガ校の生徒20人ほどを招いて学校をあげて歓迎をしているところですが、昨年に続き今年も中止になりました。フィリピンでもコロナ感染の拡大は深刻で、このところ毎日の新たな感染者の数が1万人ほどになっているそうです。首都など一部の地域では、1年以上に渡って外出が厳しく制限されていて、特に夜間は外出が禁止されることもあるようです。ナガ校生との交流は20年以上続いていて、両校の生徒にとって貴重な出会いの体験の場になっていますが、日本もフィリピンもこのような状況では、中止せざるを得ません。

 ところで「出会い」ということについて少し考えてみると、私たちの日常は、様々な出会いのチャンスの連続です。人との出会いもあるし、物や出来事との出会いもあります。どのような出会いであっても、自分に何かの変化をもたらす可能性があります。たいていはほんの小さな変化かもしれませんが、場合によっては、その出会いが人生の転機になることもあります。いい出会いばかりとは限りませんが、出会いには大きな力が秘められていて、そう考えると、出会いのチャンスは大切にしたいものです。
 「出会い」という言葉は「出て会う」と書きます。出会うためには、自分から前に出て行かないといけない。さらに「会う」という漢字は、会合の会の字を書きますが、この字には、会合の合の字と違って「相手を認める」という意味があるそうです。相手が人であってもものや出来事であっても、相手を認めたい、受け入れたいという気持ちで自分から1歩踏み出せば、いい出会いのチャンスは広がるのだろうと思います。

 特に年度の初めは、新たな出会いのときです。新しい友達や初めての先生との出会いもあるし、初めて学ぶ科目、新しい教科書や参考書との出会い、新たな立場や環境との出会いといったものもあるでしょう。そういった出会いが、もしかしたら自分の生き方に大きな影響を与えることになるかもしれません。出会った相手の人にとっても、自分との出会いが大きな意味のあるものになるかもしれません。ぜひ、いい出会いをしてもらいたい。相手を認めたい、受け入れたいという気持ちで、自分から1歩踏み出すということを、心掛けてもらいたいと思います。