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講話

2月3日 朝礼

おはようございます。
 この前の金曜日は、53期高3にとっての最後の全校朝礼ということで、代表の生徒が話をしてくれました。失礼な部分もあったけど「周りの人のためにも、自分のためにも、笑顔を忘れないように」という、いい話でした。その53期に代わって、今日からは54期が、実質上この学校の最高学年ということになります。また、先週の日曜日に中学入試があり、59期生になる生徒が決まりました。このように、学校の方は、4月からの新年度に向けて1つ1つ準備が進んでいます。
 準備ということでもう1点伝えておくと、別館を解体してその跡地に新しい講堂と聖堂を建築する工事の準備として、別館前の樹木の伐採や、別館東側の石碑と水飲み場の移動作業が、今週末にあるそうです。あの辺りも、これから風景が少しずつ変わっていくことになります。

 さて、今週の金曜日にはマラソン大会があります。調べてみると、学院のマラソン大会は創立の年からあったようです。最初の20年ほどは、学院~三滝~長束~己斐上~学院の18kmのコースや、学院~山田~己斐峠~己斐~学院の13kmのコースで行われたという記録が残っています。詳しいコースについては私は知りませんが、年配のOBの先生方はきっとよく覚えておられると思います。私が学院に来た頃のコースは、下のグランドをスタートして、側道を通って田方まで行き、そこから山田団地、美鈴が丘団地を回り、また田方から側道を通って学校に戻る10kmぐらいのコースでした。このように、40年近く学校をスタートとゴールにしてマラソン大会を行っていましたが、交通量が増え、危なくてとてもできる状況ではなくなって、20年ほど前から今のように広域公園で行うようになりました。

 ちなみに、私の中学高校の当時のマラソン大会は、36kmのコースでした。制限時間が5時間と決まっていたので、中1の時は5時間以内にゴールにたどり着くことが目標でしたが、それは何とか達成したので、次の年は途中で休まずにゴールまで進み続けることが目標になりました。それも達成したので、その次は途中で歩くことなく36kmを走り続けることが目標になりました。それも自分では達成したつもりですが、実際には歩いているのか走っているのかわからないような感じだったのかもしれません。とにかく、私の場合は、走るのは遅い方でしたが、自分なりに目標をたてて、結構マラソン大会を楽しんだ覚えがあります。
 学院のマラソン大会は、距離は36kmと比べると短いけれど、それはそれでまた違った厳しさ、辛さがあります。目標を持って全力で臨めば、大きな達成感を得ることができるはずです。

 今週のことばは「克己心」とか「克己の精神」という言葉で使う「克己」です。自分の意志の力で、欲求や衝動、感情を抑え、弱い自分、甘い自分に打ち克つということです。
 マラソン大会は、体力を鍛えるだけでなく、自分に打ち克つ強い心を育てる機会でもあります。走ることが得意であっても苦手であっても、より良いタイムを目指して一生懸命に努力する生徒はたくさんいます。そういった生徒はみんな、自分と戦っています。一方で、走りたくないとか適当に済ませたいという気持ちが、走り方に現れている生徒もいます。でも、せっかくのチャンスなのだから、楽をしたいと思う自分と戦ってほしい。達成感を得てほしい。もちろん、決して無理をしなさいというのではありません。場合によっては、途中で走るのをやめなければならない人もいるし、最初から走ることのできない人もいます。そういう生徒も、走れない悔しさや残念な気持ちがあるとすれば、そのもやもやした気持ちとの戦いという意味で、自分との戦いと言えます。
 それぞれに自分と戦い、自分自身の成長の機会にしてもらいたいと思います。