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講話

2015年度 入学式式辞

新入生の皆さん、先ほど担任の先生から一人ひとり名前を呼ばれ、君たちはしっかりと返事をして、広島学院のメンバーに仲間入りしました。入学おめでとうございます。広島学院の60期生として、今日からこの学校で学ぶことになります。
 君たちは、今日の日を迎えるために、長い間努力をしてきたことと思います。今、その努力が報われた喜びを感じているでしょう。そして、これからこの学校でしっかりと勉強をしたい、クラブ活動も張り切ってやりたい、友達とも楽しい時間を過ごしたいといった希望を抱いているでしょう。初めての環境に多少の不安もあるかもしれませんが、それでもみんな、今日から広島学院の生徒として一生懸命にやっていこうという気持ちになってくれていると思います。
 そういう今の気持ちを忘れないでください。と同時に、ご家族をはじめ君たちの努力を今日までずっと支えてくださった方々への感謝の気持ちも、忘れないでください。

 さて、入学許可宣言に先立って、聖書が朗読されました。イエス・キリストの活動や教えについて書かれた福音書という書物の一節です。
 イエスのもとに、大勢の人々が集まってきました。その群集を見て、イエスは小高い山に登り、腰をおろして語り始めました。「山上の説教」と言われている場面です。その中に、先ほど朗読された個所があります。

 「求めなさい。そうすれば与えられる。探しなさい。そうすれば見つかる。門をたたきなさい。そうすれば開かれる」とイエスは言われました。

 君たちは、中学高校の6年間の学び舎として広島学院という学校を見つけ、そこで学ぶことを求めて、門をたたきました。そしてその門が開かれ、今日の日を迎えています。だけど、もちろんそれで終わりではありません。これからも立派な大人に成長するために「求めなさい、探しなさい、門をたたきなさい」と、この福音は君たちに呼びかけています。

 では、何を求め、どこを探せばいいのでしょうか。門をたたくとはどういうことでしょうか。そのことについて、少し考えてみましょう。

 君たちも聞いたことがあるかもしれませんが、広島学院は “Be men for others, with others.” を目標にしています。「他者のために、他者とともに、生きる人でありなさい。」という意味です。君たちはみんな、この学校の難しい入学試験に合格するだけの高い能力を持っています。その能力を、将来、自分のためだけでなく、多くの人の幸せのために役立てなければなりません。そのために、これからもしっかりと勉強をして、その能力をさらに磨き、高めてもらいたい。

 だけど、広島学院が君たちに望むことは、ただ単にテストでいい点を取るための力を付けることではありません。じっくりと考える力を養い、幅広い知識を身に付け、少々のことではくじけない強い心、人のことを思い遣る優しい心、人の幸せを喜べる広い心を育ててもらいたい。そして、自分の判断で積極的に正しい行動ができるようになってもらいたい。このように、頭も心も体も、もっともっと成長することを、君たちには求めてもらいたい。
 その成長をもたらしてくれる、言わば君たちにとっての宝となる物は、学校中にあります。授業はもちろん、クラブ活動や色々な活動、学校行事、そして友だちや先生と過ごすひと時も含めて、あらゆる所に宝物はあります。探せば、必ず見つけることができます。
 そして、「門をたたきなさい」とは「挑戦しなさい」ということだと、私は思います。6年間、君たちには様々なことに挑戦する機会がありますが、実際に挑戦するかどうかは、君たち自身が決めることです。

 広島学院での生活を、充実したものにするために、君たちにはぜひ、積極的に求め、探し、門をたたいてもらいたい。6年間、楽しいことはたくさんあると思いますが、そうでないこともあります。辛いことから逃げたい、怠けたい、というときもあるでしょう。だからと言って、するべきことをただ何となく誤魔化しながらやっているようでは、決していい学校生活にはなりません。
 そういうときに、今日のこの言葉を思い出してください。一生懸命に求め、探し、門をたたけば、必ず最もいい形で、与えられ、見つかり、開かれると聖書は教えています。そして仲間と一緒になれば、もっと大きな力で求め、探し、門をたたくことができます。これから6年間、君たち60期生が仲間を大切にし、みんなで力を合わせて充実した学校生活を送ってくれることを、心から願っています。

 最後になりましたが、新入生の保護者の皆様、本日はご子息のご入学おめでとうございます。
 今も申しました通り、広島学院は、他者のために他者とともに生きる人間を育てることを教育目標としています。ご子息にはこれからの6年間、持てる能力をより高め、豊かな心を育み、調和のとれた人格を形成して、将来それぞれが進む道で多くの人の幸せのために活躍できる土台を作ってもらいたいと思っています。
 生徒一人ひとりが、より善いものを積極的に求め、探し、そして門をたたくことができるよう、教職員一同、日々努力をしてまいりますので、保護者の皆様におかれましても、どうぞ私どもの教育にご理解を賜り、ご協力くださいますようよろしくお願い申し上げます。

 新入生とご家族の皆様の上に神様の豊かな祝福がありますよう祈りながら、式辞とさせていただきます。